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指しゃぶり、おしゃぶりをする心理と対処法

2025年11月28日

みなさんこんにちは🌞🌞
安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院(歯科・歯医者)、かわもと歯科こども歯科クリニックの田🦭です😊😊
今回は、指しゃぶりをする理由と、指しゃぶりによって起こる事例・対処法についてお話ししていこう思います👶🍼🦷
小さなお子さんが指をしゃぶる姿は、どの家庭でも一度は見られる微笑ましい光景です!
しかし、いつまでも指しゃぶりを続けていると「歯並びに影響が出るのでは?」「やめさせた方がいいのかな?」と心配になる保護者の方も多いのではないでしょうか?
今回は、指しゃぶりをする理由や起こりうる影響、そしてやめるための対処法について、わかりやすく解説していこうと思います。

1.指しゃぶりをする理由とは?

安佐北区 歯医者 指しゃぶりをする理由とは?

生まれつきの「吸う」本能

赤ちゃんは、お腹の中にいるときからすでに指をしゃぶっています。
これは「吸啜(きゅうてつ)反射」と呼ばれる、生まれつき備わった反射で、母乳やミルクを飲むために必要な本能的な動きです🍼
そのため、指しゃぶりは赤ちゃんにとって自然な行動の一つです。

安心感を得るため

安佐北区 歯医者 安心感を得るため

指しゃぶりは、赤ちゃんや幼児にとって“心を落ち着ける手段”でもあります。
眠いとき、不安なとき、退屈なときに指をしゃぶることでリラックスし、安心感を得ることができます。
まるでお気に入りのぬいぐるみを抱っこするような、精神的な安定のサインなのです🧸💛

習慣化によるもの

安佐北区 歯医者 習慣化によるもの

1歳を過ぎても指しゃぶりが続く場合、それは「習慣」として定着していることが多いです。
眠る前やテレビを見ているときなど、無意識に指を口に入れるようになると、クセとして残りやすくなります。

ストレスや環境の変化が影響することも・・・

安佐北区 歯医者 ストレスや環境の変化が影響することも・・・

保育園や幼稚園の入園、兄弟の誕生など、子どもにとって環境の変化が大きい時期には、ストレスから指しゃぶりが増えることがあります・・・
「甘えたい」「安心したい」という気持ちの表れでもあるため、叱るのではなく、気持ちを受け止めてあげることが大切です。

2.指しゃぶりによって起こる可能性のある影響

指しゃぶりは、乳児期にはほとんど問題になりませんが、長期間続くと歯やあごの発育に影響を及ぼすことがあります。

出っ歯(上顎前突)になりやすい

安佐北区 歯医者 指しゃぶりによって起こる可能性のある影響

長期間、強く指をしゃぶることで、前歯が前方に押し出されて「出っ歯」になることがあります。
これは、上の前歯が前へ傾斜し、下の前歯が内側に倒れ込むことで起こります。

開咬(かいこう)になることも

安佐北区 歯医者 開咬(かいこう)になることも

上下の前歯が閉じず、前歯の間にすき間ができる「開咬」という状態になることもあります。
この場合、口を閉じても指を入れていた部分に空間が残るため、前歯で食べ物を噛み切りにくくなることがあります。

発音への影響

安佐北区 歯医者 発音への影響

前歯のすき間があると、サ行やタ行などの発音がしにくくなることがあります。
「す」や「た」などが「しゅ」「ちゃ」のように聞こえることもあり、発音の練習が必要になる場合もあります。

顎の発達や噛み合わせの乱れ

安佐北区 歯医者 顎の発達や噛み合わせの乱れ

指しゃぶりは、口の中に異常な圧力をかけ続ける行為です。
そのため、あごの成長に左右差が出たり、噛み合わせ(咬合)のバランスが崩れたりすることがあります。
これが将来的に歯列矯正が必要になる原因の一つとなることもあります。

3.指しゃぶりをやめる目安の時期

安佐北区 歯医者 指しゃぶりをやめる目安の時期

指しゃぶりは成長とともに自然と減っていくことが多い行動です。
しかし、3歳を過ぎても頻繁に続く場合は注意が必要です。

3歳まで

心理的な安心行動の一つとして見守る

4歳〜5歳頃

歯並びやあごの発育に影響が出始める可能性があるため、やめる方向へ導く

6歳以降

永久歯の萌出時期にあたるため、続けている場合は歯科で相談を

無理にやめさせようとするよりも、本人の意欲を育てながら、少しずつ減らしていくことが大切です。

4.指しゃぶりをやめるための対処法

まずは安心感を与える

安佐北区 歯医者 指しゃぶりをやめるための対処法

指しゃぶりの多くは、不安や退屈を感じたときに行われます。
叱ったり、無理にやめさせたりするのではなく、抱っこやスキンシップで安心感を与えることが効果的です。
「手を使って一緒に遊ぶ」「絵本を読む」など、手や口を使う別の活動に誘導するのもおすすめです。

指しゃぶりをするタイミングを観察する

安佐北区 歯医者 指しゃぶりをするタイミングを観察する

いつ、どんな状況で指をしゃぶっているのかを観察しましょう。
たとえば「眠いとき」「退屈なとき」「テレビを見るとき」など、特定の場面が多ければ、その時間に別の行動を用意してあげることがポイントです。

ポジティブな声かけを

安佐北区 歯医者 ポジティブな声かけを

「もうお兄さん(お姉さん)になったね😊」「今日は指しゃぶりしなかったね!」など、できたことを褒めてあげましょう。
子どもは叱られるよりも、褒められることでやる気が出るものです。
日常の中で少しずつ成功体験を積み重ねることが、やめるきっかけにつながります。

苦い薬や絆創膏を使う場合

安佐北区 歯医者 苦い薬や絆創膏を使う場合

市販の「指しゃぶり防止用の苦い液」などを使う方法もありますが、これはあくまで補助的な手段です。
根本的な安心感や生活リズムが整っていないと、別の指をしゃぶったり、夜中に再開したりすることもあります。
使う際は、歯科医や小児科医に相談してからにしましょう。

歯科でのチェックも大切

安佐北区 歯医者 歯科でのチェックも大切

長く続く指しゃぶりによって、歯並びや噛み合わせに影響が出ていないか、歯科での確認が大切です。
必要に応じて、軽度の歯列不正を予防するためのマウスピース型装置(口腔習癖改善装置)などを使用することもあります。

5.指しゃぶりは「心と体の成長のサイン」

安佐北区 歯医者 指しゃぶりは「心と体の成長のサイン」

指しゃぶりは、単なる《悪い癖》ではなく、子どもが安心を求めたり、自分を落ち着けるためにとる自然な行動です。
そのため、無理に叱ってやめさせるのではなく、「なぜ指しゃぶりをしているのか」を理解してあげることが大切です。
愛情をもって見守り、少しずつ自分でやめられるように導いていきましょう。
もし歯並びや噛み合わせに変化が見られる場合は、早めに歯科で相談することをおすすめします。

指しゃぶりは赤ちゃんの自然な行動であり、安心感を得る手段でもある
・3歳を過ぎても続く場合、歯並びや発音に影響する可能性がある
・焦らず、安心感とポジティブな声かけで少しずつ減らしていくことが大切
・歯科で定期的にお口の発達をチェックすることで、早期対応が可能

★補足★

おしゃぶりの使用について👶
安佐北区 歯医者 おしゃぶりの使用について

おしゃぶりも指しゃぶりと同じく、赤ちゃんに安心感を与えるアイテムのひとつです。眠る前やぐずったときに使うことで、気持ちを落ち着ける効果があります。ただし、長期間の使用には注意が必要です。
おしゃぶりを長く使いすぎると、指しゃぶりと同様に歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすことがあります。特に、3歳を過ぎても日常的に使っている場合は、上の前歯が前に出たり、開咬になることがあります。
使用の目安としては、1歳半〜2歳頃から徐々に回数を減らし、3歳頃までに卒業できるのが理想です。無理に取り上げるよりも、自然に手放せるように生活リズムを整え、眠るときの安心アイテムをぬいぐるみなどに切り替える方法も効果的です。
長期的な指しゃぶり、おしゃぶりが続いていて不安な方、歯並びへの影響を相談したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
予約・お問い合わせはお電話またはLINEでお気軽にどうぞ♪
広島市の歯科・小児歯科(こども歯科)・予防歯科・矯正歯科・インプラント・ホワイトニングは
かわもと歯科こども歯科クリニックへ
〒739-1431 広島県広島市安佐北区落合2丁目35-8-2
TEL:082-845-6505

歯磨き粉とジェル、どっちを選ぶべき?

2025年11月18日

みなさんこんにちは😊
安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院(歯科・歯医者)、かわもと歯科こども歯科クリニックの歯科助手の宮本です🐈
だんだんと冷たい風が身に染みるようになってきましたね🍃この時は体調を崩しやすいですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか❓

さて、今回は【歯磨き粉とジェルの違い】についてお話ししていこうと思います。みなさんは歯磨き粉とジェルの違いがあるのをご存知ですか❓

歯磨き粉とジェル、どっちを選ぶべき?

毎日の歯磨きに欠かせない「歯磨き粉」。最近では「ジェルタイプ」も多く見かけるようになり、どちらを使えばいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
実は、歯磨き粉とジェルには「使い心地」だけでなく「成分の配合」「効果の出方」にも違いがあります。

歯磨き粉とは? ― 研磨剤が特徴の“スタンダードタイプ”

まず、最も一般的なのが「歯磨き粉(ペーストタイプ)」です。
ペースト状で、ミントなどの香味剤が入っているものが多く、口の中をすっきりさせる効果があります。

特徴①:研磨剤で歯の表面をきれいに!!

歯磨き粉の大きな特徴は「研磨剤」が含まれていることです。
研磨剤には、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)や着色汚れを落とし、歯を白く保つ役割があります。
ただし、力を入れすぎると歯の表面(エナメル質)を傷つけてしまうことがあるため、やさしくブラッシングすることが大切です。

特徴②:発泡剤で泡立ちがよく、爽快感がある!!

一般的な歯磨き粉には「発泡剤(界面活性剤)」が入っており、泡立ちが良いのも特徴です。
口全体に歯磨き粉が行き渡りやすく、短時間でも磨いた気分になりやすいというメリットがあります。
しかし、泡が多いと口の中がすぐいっぱいになり、しっかり磨く前にすすいでしまう方も多いので注意が必要です。

特徴③:さまざまな薬用成分を配合!!

歯磨き粉には、むし歯予防や歯周病予防などの目的に応じた薬用成分が多く含まれています。
代表的なものとしては、
•フッ化ナトリウム(むし歯予防)
•クロルヘキシジン・トラネキサム酸(歯肉炎・歯周病予防)
•ポリリン酸ナトリウム(ステイン除去)
などがあります。
毎日使用することで、口腔内の健康維持に役立ちます。
安佐北区 歯医者 さまざまな薬用成分を配合!!

ジェルタイプとは? ― やさしくケアできる「低刺激タイプ」

一方、「ジェルタイプ」は、研磨剤や発泡剤が少ない、または含まれていないタイプが多いのが特徴です。
ペーストよりも滑らかなテクスチャーで、特に歯ぐきが敏感な方や、子ども、矯正中の方にもおすすめされています。

特徴① 研磨剤が少ない or 無配合!!

ジェルタイプの多くは、歯や歯ぐきを傷つけにくいように「研磨剤」を少なくしてあります。
そのため、インプラントやセラミックの補綴物(被せ物)をしている方、知覚過敏がある方にも安心です。
歯の表面を傷つけずに汚れを浮かせて落とすタイプが多いため、やさしい使用感が特徴です。

特徴② 泡立ちが少なく、しっかり磨ける!!

ジェルタイプは発泡剤が少ないため、泡立ちが控えめです。
その分、歯の隅々までしっかり見ながら磨けるのがメリットです。
歯磨き中に口の中が泡でいっぱいにならないので、丁寧なブラッシング習慣をつけたい方にも向いています。

特徴③ フッ素を長く歯にとどめやすい!!

ジェルタイプの中には「フッ素入り」のものも多くあります。
ペーストよりも粘度が高いため、フッ素が歯の表面に長くとどまりやすく、再石灰化(歯の修復)を促す効果が高いといわれています。
むし歯予防を重視したい方にはとてもおすすめです。
安佐北区 歯医者 フッ素を長く歯にとどめやすい!!

歯磨き粉とジェルの成分の違い

《成分》 歯磨き粉(ペースト)/ ジェルタイプ
《研磨剤》 多く含まれる  / 少ない、無配合
《発泡剤》 多く含まれる  / 少ない、無配合
《フッ素》 多く含まれる  / 含まれる製品も多い
《使用感》 すっきり・爽快   / やさしくしっとり
《向いている人》 着色汚れが気になる人 / 知覚過敏・お子様・矯正中の人
このように、どちらにもメリットとデメリットがあり、「どちらが良い」というよりは「どんな目的で使うか」で選ぶのがポイントです。

歯磨き粉とジェル、効果の違いは?

むし歯予防

むし歯予防の効果は、フッ素の含有量や使い方に左右されます。
ペースト・ジェルどちらでも、フッ素が適切に作用すればむし歯予防効果は十分に得られます。
ただし、ジェルの方がフッ素を長く歯面にとどめられるため、「うがいを控えめにしたい方」「お子さま」には特におすすめです。

安佐北区 歯医者 むし歯予防

歯周病予防効果

歯周病予防には、薬用成分の配合がポイントです。
例えば、ペーストタイプでは抗炎症成分や殺菌成分がしっかり入ったものが多く、歯肉炎の改善に効果的です。
一方、ジェルタイプは歯ぐきに直接塗り込むように使えるため、歯周病予防ジェルとしても利用できます。

安佐北区 歯医者 歯周病予防効果

着色・黄ばみ除去効果

着色(ステイン)を落としたい方には、研磨剤入りのペーストタイプがおすすめです。
ただし、毎回強く磨くと歯の表面を傷つけてしまうことがあるため、週に数回程度の使用に留め、普段はジェルタイプを併用する方法もあります。

安佐北区 歯医者 着色・黄ばみ除去効果

年齢別・目的別の選び方

① 子どもにおすすめなのは「ジェルタイプ」

乳歯や生えたばかりの永久歯は、まだ歯の表面(エナメル質)がやわらかく、むし歯になりやすい状態です。
そのため、研磨剤が少なく、フッ素を長くとどめられるジェルタイプがおすすめです。
また、泡立ちが少ないため、うがいが上手にできない小さなお子さんでも使いやすいという利点もあります。
・うがいが苦手な子には「うがい不要タイプ」「低濃度フッ素配合ジェル」を選ぶ
・生え始めの歯や矯正中の子どもにも安心
ジェルを歯ブラシにつけて優しく磨いた後、軽く吐き出すだけでも十分な効果が得られます。

② 大人におすすめなのは「ペースト+ジェルの併用」

成人の方は、食事や飲み物による着色汚れ(コーヒー、紅茶、ワインなど)が気になる方も多いでしょう。
そのような場合は、朝は研磨剤入りの歯磨き粉で着色を落とし、夜はジェルタイプでフッ素ケアという使い分けがおすすめです。

<例:使い分けの一例>

朝:ペーストタイプで口の中をすっきり → 着色予防
夜:ジェルタイプでしっとりケア → フッ素効果を持続
また、歯周病予防成分(殺菌・抗炎症成分)を配合した歯磨き粉を選ぶことで、歯ぐきの腫れや出血を防ぐ効果も期待できます。

③ 高齢の方・知覚過敏のある方は「低刺激ジェルタイプ」

年齢を重ねると、歯ぐきが下がって歯の根元が露出し、しみやすくなることがあります。
そのような場合には、研磨剤を含まない「低刺激ジェルタイプ」がおすすめです。
やさしく磨けて、歯ぐきや歯の根元を傷つける心配が少ないのが特徴です。
さらに、ドライマウス(口の乾燥)がある方には、保湿成分を含むジェルタイプを使うと口腔内を潤しながらケアができます。

歯磨き粉・ジェルの正しい使い方>

① 量は「歯ブラシの長さ1cmほど」で十分

たっぷり使う必要はなく、歯ブラシの毛先に1cmほどでOKです。
お子さんの場合は、年齢に応じて「米粒大〜グリーンピース大」が目安になります。

② 磨く時間は「2〜3分」が理想

歯磨き粉やジェルの成分をしっかり作用させるためには、2〜3分間ていねいに磨くことが大切です。
泡が少ないジェルタイプなら、歯の裏側や奥歯の隙間までしっかり見ながら磨けます。

③ すすぎすぎに注意!

歯磨きの後に何度も口をすすぐと、せっかくのフッ素が流れてしまいます。
おすすめは、1回だけ軽くすすぐこと。
少量の水で1〜2秒程度ゆすぐだけで、フッ素が歯の表面に残り、むし歯予防効果が高まります。

歯磨き粉とジェルを上手に使い分けるコツ

朝と夜で使い分ける

朝:泡立ちがよく爽快感のあるペーストタイプでリフレッシュ
夜:フッ素入りジェルでじっくりケアし、寝ている間のむし歯予防に

目的別に使い分ける

・着色汚れが気になる → 研磨剤入りペースト
・知覚過敏がある → 低刺激ジェル
・歯ぐきケアをしたい → 抗炎症ジェル
このように、使い分けることでそれぞれの良さを引き出せます。

《よくある質問Q&A》

Q:ジェルだけでも十分に汚れは落ちますか?

A:ジェルタイプでもブラッシングをしっかり行えば、プラーク(歯垢)を十分に落とすことができます。
特に研磨剤がなくても、歯ブラシの動かし方で清掃効果は変わります。

Q:ペーストとジェルを一緒に使ってもいいですか?

A:問題ありません。
たとえば、ペーストで磨いた後にフッ素ジェルを塗布して仕上げると、より高いむし歯予防効果が得られます。

Q:子どもがジェルを飲み込んでも大丈夫?

A:フッ素濃度が低いタイプ(500ppm程度)なら、少量を飲み込んでも安全です。
ただし、成分表示を確認し、年齢に合ったものを使用してください。

《まとめ》

自分に合ったタイプで毎日のケアを
歯磨き粉とジェルは、どちらが「良い・悪い」というものではありません。
それぞれに特徴と役割があり、年齢・お口の状態・目的によって使い分けることが大切です。
・着色汚れを落としたい方 → 歯磨き粉(ペースト)
・むし歯予防や低刺激ケアを重視したい方 → ジェルタイプ
・より高い効果を求めるなら → 朝夜・目的別の併用
日々のブラッシング習慣を少し工夫するだけで、口の中の健康を長く守ることができます。
ご自身やお子さまに合ったタイプを選んで、毎日のケアをより効果的に続けていきましょう。

安佐北区 歯医者 自分に合ったタイプで毎日のケア

予約・お問い合わせはお電話またはLINEで承ります。
広島市の歯科・小児歯科(こども歯科)・予防歯科・矯正歯科・インプラント・ホワイトニングは、かわもと歯科こども歯科クリニックへ!
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歯石とプラークの違いについて🦷

2025年11月7日

みなさんこんにちは😊☀️
安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院(歯科・歯医者)、かわもと歯科こども歯科クリニックの歯科助手の宮本です🐈

みなさんは「歯石」と「プラーク」という言葉を聞いたことがありますか?
今日はこの違いについてお話ししたいと思います✌️

私たちが毎日行っている歯みがき。その目的は「歯をきれいにすること」だけでなく、「虫歯や歯周病を防ぐこと」にあります。
が、どんなにきれいに磨いているつもりでも、歯医者さんで「歯石がたまっていますね」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか?
では、そもそも「歯石」と「プラーク(歯垢)」の違いは何なのか。
どちらもよく聞く言葉ですが、その正体や性質を知ることで、毎日のケアの質がぐっと上がります!!

プラークとは?虫歯や歯周病の“元凶”になるやっかいもの

プラーク(歯垢)とは、歯の表面に付着するねばねばした白っぽい膜のことです。見た目は食べかすのように思えますが、実はその正体は細菌のかたまりです。
歯の表面や歯と歯ぐきの境目に付着した食べかすや糖分をエサに、口の中の細菌が繁殖してつくり出します。
1mgのプラークの中には、なんと数億個もの細菌がいるとも言われています。
このプラークの中で細菌が出す酸が歯を溶かし、虫歯の原因になります。
また、歯ぐきの周りにたまったプラークが炎症を起こすと、歯肉炎や歯周病へとつながっていきます。
つまり、プラークは虫歯・歯周病の出発点となる非常に重要な存在なのです!!

プラークはどうやってできるの?

プラークは、食後すぐに形成が始まります。
食事や間食をしたあと、歯の表面には「ペリクル」と呼ばれる薄いタンパク質の膜ができます。そこに細菌が付着し、次第に増殖してプラークとなります。
しかもこのプラーク、水やうがいでは落ちません❌❌❌
歯ブラシでしっかりこすらないと除去できないため、毎日の歯みがきがとても重要です。
しかし、歯と歯の間や奥歯の溝、歯ぐきの境目などは、どうしても磨き残しができやすくなります。
その残ったプラークが、次に紹介する「歯石」へと変化していくのです。

安佐北区 歯医者 プラークはどうやってできるの?

歯石とは?プラークが硬くなって“こびりついたもの”

「歯石(しせき)」とは、プラークが唾液中のミネラルによって石のように固まったものです。
プラークが除去されずに時間がたつと、唾液中のカルシウムやリン酸などが沈着して硬くなり、歯の表面にしっかりこびりつきます。
歯石は一度できると、歯ブラシでは落とすことができません。
そのため、歯科医院で専用の器具を使って「スケーリング(歯石除去)」を行う必要があります。

歯石はどうして悪いの?

歯石そのものは石のように硬く、直接虫歯をつくるわけではありません。
しかし、歯石の表面はザラザラしているため、そこにまた新しいプラークが付きやすくなります。
つまり、歯石があると、その上にどんどん細菌が住みつき、歯ぐきの炎症や出血、腫れといった症状を引き起こすのです。
これが進行すると、歯周病になり、最終的には歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまうこともあります。
特に、歯と歯ぐきの境目の下にできる「歯周ポケット内の歯石」は、目に見えず気づきにくいのが特徴です。
この“隠れ歯石”が、歯周病を悪化させる大きな要因になります。

安佐北区 歯医者 歯石はどうして悪いの?

プラークと歯石の違いを整理してみよう

項目 :プラーク(歯垢)/ 歯石
正体: 細菌のかたまり/ プラークが硬化したもの
見た目 :白っぽくやわらかい /黄白色〜茶色く硬い
除去方法:歯ブラシで除去できる /歯科医院で除去が必要
できるまでの期間:数時間で形成 /数日〜数週間で硬化
悪影響:虫歯・歯肉炎・歯周病の原因/プラークが再付着しやすく、歯周病を悪化させる

このように、プラークと歯石は密接に関係しています。
プラークをしっかり取り除けていれば、歯石はできません。
つまり、歯石予防のカギはプラークコントロールにあるのです。

歯石をためないための毎日のケア方法

歯石の原因となるのは、もとをたどれば「プラークの取り残し」です。
つまり、歯石を防ぐには毎日のプラークコントロールが何よりも大切です。
まず基本となるのは、正しい歯みがき🪥
歯ブラシは毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、小刻みに動かすのがポイントです。
力を入れすぎると歯ぐきを傷める原因になるため、やさしく磨きましょう🪥
また、歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは届かないため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することも大切です。
とくに歯と歯ぐきの境目はプラークがたまりやすく、歯石も付きやすい場所です。
1日1回でもよいので、夜の歯みがき時に取り入れる習慣をつけましょう!!

安佐北区 歯医者 歯石をためないための毎日のケア方法

食生活と唾液の関係も大切!!

意外と知られていませんが、食生活や唾液の性質も歯石の付きやすさに関係しています。
唾液には口の中を中性に保つ「緩衝作用」や、食べかすを洗い流すstrong「自浄作用」があります。
ところが、よく噛まずに早食いをしたり、水分をあまり摂らなかったりすると、唾液の分泌が減ってしまいます。
また、糖分を多く含む食品や、柔らかい食べ物ばかりを食べると、プラークが増えやすくなります。
よく噛んで食べること、バランスのとれた食事、そして十分な水分摂取を心がけましょう。

安佐北区 歯医者 食生活と唾液の関係も大切!!

歯石は歯科医院でしか取れない!?

一度できてしまった歯石は、家庭でのケアでは取れません❌
無理に削り取ろうとすると、歯や歯ぐきを傷つけてしまうおそれがあります。
そのため、「歯科医院での定期的な歯石除去(スケーリング)」が必要です。
スケーリングでは、超音波の機器や専用の器具を使って歯の表面や歯ぐきの中に付着した歯石を取り除きます。
施術中は「キュイーン」という音がしますが、痛みはほとんどありません。
歯石が取れると、歯の表面がツルツルして気持ちよく感じられるでしょう!!

※スケーリングの流れ※

1.お口の中のチェック

歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さを測定します。

2.歯石除去(スケーリング)

超音波スケーラーで大まかな歯石を落とし、その後、手用の器具で細かい部分を丁寧に除去します。

3.仕上げのクリーニング(PMTC)

歯の表面を研磨剤で磨き、再び汚れが付きにくいように仕上げます。

4.セルフケアのアドバイス

ブラッシング方法や歯間ブラシの使い方などを指導し、再発防止をサポートします。
スケーリングを定期的に受けることで、歯ぐきの健康が保たれ、歯周病の進行を防ぐことができます。

安佐北区 歯医者 スケーリングの流れ

定期検診でお口の健康を守る🦷

プラークや歯石は、毎日の歯みがきだけではどうしても限界があります。
特に歯並びが複雑な部分や、奥歯の裏側などは磨き残しが起こりやすく、知らないうちに歯石ができてしまうことも。
そのため、3〜6か月に一度の定期検診がおすすめです。
歯石除去だけでなく、歯ぐきのチェックや虫歯の早期発見にもつながります。
歯科医院でのクリーニングを受けたあとに「歯がツルツルして気持ちいい」と感じる方は多いですが、その状態を保つことが、まさに健康な口の第一歩です!!

安佐北区 歯医者 定期検診でお口の健康を守る

まとめ:「プラークをためない生活が、歯石を防ぐ最良の方法」

•プラークは「細菌のかたまり」で、虫歯や歯周病の原因になる
•プラークを放置すると、唾液中のミネラルによって硬くなり、歯石になる
•歯石は自宅では除去できず、歯科医院でのスケーリングが必要
•毎日の正しい歯みがきと定期的なプロケアが、健康な歯ぐきを守るカギ

安佐北区 歯医者 プラークをためない生活が、歯石を防ぐ最良の方法

「歯石を取る」ことも大切ですが、それ以上に「歯石をつくらない生活」を意識することが重要です。
毎日のケアと定期検診をうまく組み合わせて、いつまでも健康で美しい口元を保ちましょう🦷🪥

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歯科衛生士ってどんなお仕事なの?🦷

2025年9月26日

みなさんこんにちは😊
安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院かわもと歯科こども歯科クリニックの歯科衛生士の難波です🐮

やっと暑い日が少なくなってきて、秋に近づいてきましたが、みなさん、体調など崩されていませんか?

今回は歯科医院で働いている歯科衛生士のお仕事のお話しをしていきたいと思います!

歯科衛生士はどんなお仕事をしているのでしょうか?

歯科医院に通ったことがある方なら、白衣を着て歯磨き指導をしてくれたり、歯石を取ってくれたりするスタッフの姿を目にしたことがあると思います。その多くが「歯科衛生士」です。

歯科衛生士は国家資格を持つ専門職で、歯科医師と連携しながら、患者さんのお口の健康をサポートする役割を担っています。医師が「治療」を中心に行うのに対し、歯科衛生士は「予防」と「サポート」を軸に活動しているのが特徴です。

歯科衛生士の仕事は大きく分けて以下の3つに分類されます。

1.歯科予防処置:歯石除去、フッ素塗布、シーラントなど虫歯や歯周病を防ぐ処置。

2.歯科診療補助:治療中の医師のサポート、治療器具の準備や管理。

3.歯科保健指導:日常生活の中で患者さんが正しくお口のケアをできるよう、指導を行います。

•正しい歯磨きの仕方(TBI:Tooth Brushing Instruction)
•フロスや歯間ブラシの使い方
•食生活や生活習慣に関するアドバイス

患者さん一人ひとりの歯並びや生活習慣に合わせた指導ができるのも歯科衛生士の強みです。

歯磨き方法や生活習慣改善のアドバイス。

つまり、歯科衛生士は「治療だけでなく、患者さんが将来健康な歯を維持できるように導く存在」なのです。

安佐北区 歯科衛生士求人 治療だけでなく、患者さんが将来健康な歯を維持できるように導く存在

歯科衛生士の具体的なお仕事

では実際に、歯科衛生士はどのようなお仕事をしているのでしょうか。

1. クリーニング(スケーリング・PMTC)

歯科衛生士の代表的な業務が「歯石やプラーク(歯垢)の除去」です。歯ブラシでは落とせない汚れを専用の器具で丁寧に取り除き、口腔内を清潔に保ちます。特に歯周病の予防・改善に欠かせない処置です。

さらに、歯面を磨き上げる「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」を行うことで、歯の表面がツルツルになり、汚れが付きにくくなります。

2. フッ素塗布やシーラント

子どもの虫歯予防としてよく行われるのが「フッ素塗布」や「シーラント」です。歯科衛生士が適切に処置を行うことで、まだ歯が弱い時期の虫歯を防ぐ効果が期待できます。

3. 歯磨き指導(TBI)

歯磨きは毎日の基本ケアですが、実は多くの方が自己流で磨いており、磨き残しが出てしまいがちです。歯科衛生士は患者さんの歯並びや生活習慣に合わせて「どんな歯ブラシを選ぶべきか」「どの角度で当てると良いか」を丁寧にアドバイスします。子どもから高齢者まで、それぞれの年齢に合わせた指導を行うのも大切な役割です。

4. 治療のサポート

歯科治療は医師だけでなく、チーム医療として進められます。治療中に器具を手渡したり、患者さんが緊張しないように声をかけたりするのも歯科衛生士の重要な仕事です。

歯科衛生士の1日の流れを紹介します

1. 出勤・診療準備

出勤後は白衣に着替え、診療に使う器具やユニット(治療台)の準備をします。

•器具の滅菌
•必要な器具や材料を準備
•ミーティングで当日の患者さんのカルテを確認

患者さんが安心して治療を受けられるように、準備していきます。

2. 午前の診療

•歯石除去(スケーリング)
•PMTC(専門的な歯のクリーニング)
•フッ素塗布やシーラント
•歯磨き指導

また、歯科医師の治療補助として、器具の受け渡しや治療中の患者さんへの声かけも行います。小さなお子さんや初めて来院した患者さんには、リラックスできるよう優しく対応するのも大切な役割です。

3. 昼休憩

昼食をとりながらスタッフ同士でリフレッシュする時間です。午後の診療に備えて気持ちを切り替えます。

4. 午後の診療

午後は学校や仕事を終えた子どもや大人の患者さんが多く来院します。午前と同様に予防処置や歯磨き指導を行いますが、矯正治療中の方や高齢の患者さんへのケアも増える時間帯です。

•子ども:フッ素塗布や仕上げ磨き指導
•大人:歯周病予防のためのクリーニング
•高齢者:入れ歯の調整や清掃指導

幅広い世代と接することで、それぞれに合ったアドバイスやサポートを行います。

5. 診療後の片付け・記録

診療が終わったら、使った器具を滅菌し、ユニットを清掃します。

•滅菌器にかける器具の片付け
•使った材料の補充
•患者さんのカルテに処置内容を記録

6. 退勤

片付けと記録が終わったら1日の業務は終了です。患者さんのお口の健康を守る充実感を感じながら、次の日に備えて帰宅します。

歯科衛生士の1日は「患者さんの健康を支える日」

歯科衛生士の1日は「予防処置」「患者さんへの指導」「治療の補助」の繰り返しで成り立っています。単調に見えるかもしれませんが、患者さんごとにお口の状態や生活背景が違うため、毎日が新しい学びとやりがいにあふれていると思います!

安佐北区 歯科衛生士求人 歯科衛生士の1日の流れを紹介します

歯科衛生士のやりがいと魅力

歯科衛生士の仕事には、他の職業にはない魅力があります!

1.予防を通して患者さんの笑顔を守れる

「虫歯にならないように」「歯周病を悪化させないように」といった予防のサポートを行うことで、患者さんが生涯にわたって健康な歯を維持できる可能性が高まります。患者さんが「おかげで歯がきれいになった」「歯磨きが楽しくなった」と笑顔で言ってくれると、大きなやりがいを感じられます。

2.患者さんとの信頼関係を築ける

定期的なメンテナンスで同じ患者さんと長く関わるため、歯科衛生士は患者さんとの信頼関係を築きやすい職業です。お口の健康だけでなく、生活習慣や体調の変化に寄り添える点も魅力のひとつです。

3.年齢やライフステージごとの役割

歯科衛生士の役割は、子どもから高齢者まで幅広い世代に応じて変わります。

子どもの場合

•フッ素塗布やシーラントでむし歯予防
•正しい歯磨き習慣を身につけるサポート
•保護者への仕上げ磨き指導

大人の場合

•歯周病予防のための定期的なクリーニング
•生活習慣(喫煙・食生活)に関するアドバイス
•矯正治療中の口腔ケアサポート

高齢者の場合

•入れ歯の清掃指導
•飲み込みやすさ(嚥下機能)のチェックとアドバイス
•介護現場でのお口のケア支援

どの世代においても、歯科衛生士は「その人に合わせたケア」を行い、生活全体の健康を支える役割を持っています。

4.専門性が高く、生涯続けられる仕事

国家資格を持ち、専門知識と技術を備えているため、結婚・出産後も復帰しやすい仕事です。医療現場での経験は一生の財産になり、自分自身や家族の健康管理にも役立ちます。

安佐北区 歯科衛生士求人 専門性が高く、生涯続けられる仕事

歯科衛生士と患者さんのこれから

これからの歯科医療は「治療中心」から「予防中心」へと大きく変わってきています。その中で歯科衛生士は、ますます重要な存在になっています。

歯科医院での役割はもちろんのこと、学校や介護施設、地域の健康講座など、活躍の場は広がっています。特に高齢化社会においては、口腔ケアが全身の健康維持につながるため、歯科衛生士の活躍は欠かせないです。

患者様にとって歯科衛生士は「治療のときだけ関わる人」ではなく、「一生涯の健康を支えるパートナー」です。定期検診やクリーニングで歯科衛生士と一緒にケアを続けることは、将来の自分への大切な投資となると思います。

歯科衛生士のお仕事は、単なる補助ではなく「患者さんの健康を守る予防の専門家」として大きな役割を担っています。歯石取りや歯磨き指導、フッ素塗布など、一見小さなことの積み重ねが、患者様の未来の笑顔につながると思っています。

「虫歯や歯周病を予防したい」「もっと上手に歯磨きが上手になりたい」と思ったら、歯科衛生士に気軽にどんどん相談してみてくださいね。

📞 ご予約・お問い合わせ

かわもと歯科こども歯科クリニック

TEL:082-822-4182

 

 

 

子どもたちの噛む力はどれくらい?咀嚼の大切さを知ろう👄💪

2025年9月19日

みなさんこんにちは😊

安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院(歯科・歯医者)、かわもと歯科こども歯科クリニックの受付兼助手の橋本🌉です

「よく噛んで食べましょう」と言われることは多いですが、実際に子どもたちの噛む力はどれくらいあるかご存じですか?

現代の子どもは、やわらかい食べ物を食べる機会が多く、噛む力が弱くなっていると言われています。噛む力は、歯やあご、全身の発育にも大きく影響します。今回は、子どもたちの噛む力と咀嚼(そしゃく)の大切さについて、解説します。

子どもの噛む力はどれくらい?

1. 年齢によって噛む力は変わる

噛む力は、あごの成長や歯の生え変わりに合わせて発達します。

例えば、個人差はありますが3〜4歳ごろは乳歯が生えそろい、やわらかい肉や野菜をかみ切ることができるようになります。小学校低学年前後になると、乳歯から永久歯へと生え変わりが始まり、噛む力も少しずつ強くなります。

研究では、

•3〜4歳の噛む力:およそ10〜20kg程度

•小学生(6〜7歳):およそ20〜30kg程度

•大人(20歳前後):およそ40〜60kg程度

とされており、年齢とともに大きく成長していくことがわかります。

 

2. 現代の子どもは噛む力が弱くなっている?

昔と比べて噛む回数や噛む力が減っているという研究結果もあります。やわらかい食べ物やファストフードが増え、あごや歯をしっかり使う機会が減ったことが大きな要因です。噛む力が弱いまま成長すると、歯並びやかみ合わせにも影響が出る可能性があります。

咀嚼(そしゃく)の大切な役割

咀嚼とは「食べ物を噛み砕き、唾液と混ぜて飲み込める状態にすること」です。噛むことには、次のような大切な役割があります。

1. 消化を助ける

よく噛むことで、食べ物が細かくなり、唾液に含まれる酵素(アミラーゼ)が働きやすくなります。胃や腸に負担をかけず、消化吸収をスムーズにします。

2. あごや顔の成長を促す

噛む動作はあごの骨や筋肉をしっかり使う運動です。特に子どもの時期は、噛むことであごが発達し、歯並びのスペースを確保しやすくなります。

噛む力が弱いとあごが小さく成長してしまい、歯並びがガタガタになる原因になることもあります。

3. 脳の発達をサポート

噛む刺激は脳に伝わり、集中力や記憶力の向上にもつながるといわれています。テスト前にガムを噛むと集中できる、というのもこの効果です。

4. 虫歯や歯周病の予防

よく噛むことで唾液の分泌が増え、口の中の酸を中和したり、食べかすを洗い流したりする効果があります。これが虫歯や歯周病の予防につながります。

よく噛むための食生活の工夫

1. 噛み応えのある食材を取り入れる

にんじん、れんこん、きゅうり、きのこ、ナッツなど、シャキシャキ・コリコリした食感の食材を取り入れましょう。

柔らかすぎる加工食品ばかりでは、噛む回数が減ってしまいます。

2. 丸飲みしにくい大きさに切る

食材を小さく刻みすぎると、噛まずに飲み込んでしまうことがあります。子どもが安全に食べられる範囲で、ある程度の大きさを残すと自然に噛む回数が増えます。

3. 食卓の姿勢を整える

足が床につかない椅子や、前かがみの姿勢ではしっかり噛めません。足裏が床や台にしっかりつくように調整すると、噛む力が安定します。

噛む力を育てるトレーニング

噛む力は食事だけでなく、遊びや日常生活でも育てられます。

•ガムを噛む(シュガーレスがおすすめ)

•するめ、干し芋などをおやつに(安全に食べられる年齢から)

•風船をふくらませる、ストローでジュースを吸う

→口や頬の筋肉を鍛える運動になります。

•よくしゃべる、歌う

→口周りの筋肉が発達し、噛む力・発音にも良い影響があります。

噛む回数の目安は?

理想は「一口につき30回」と言われます。

最初は難しいかもしれませんが、数回多く噛むことから始めると、だんだんと習慣になります。噛む回数を増やすことで満腹中枢も刺激され、食べ過ぎ予防にもなります。

噛む力は、歯やあごだけでなく、脳や体全体の成長にも関わる重要な力です。

現代は噛む回数が減りやすい環境ですが、意識して噛む習慣を作ることで、歯並びや健康にも良い影響を与えられます。

噛む力を家庭でチェックする方法

「うちの子、ちゃんと噛めているのかな?」と心配になる方も多いと思います。家庭でも簡単にチェックできる方法があります。

1.するめやごぼうなどの噛み応えがある食材を食べさせる

小さく切ったするめや加熱したごぼうなどを食べるとき、しっかり噛み切れるかどうか確認しましょう。噛み切れずに飲み込もうとする場合は、噛む力が弱い可能性があります。

2.りんごやにんじんを前歯でかじらせる

前歯でしっかりかみ切る力も重要です。前歯でかじるのが苦手な子は、あごや唇まわりの筋肉が弱い場合があります。

3.食事のスピードを観察する

早食いで丸飲みが多いと、噛む回数が不足しています。一口ごとにしっかり噛んでいるかを意識して見守りましょう。

噛む力と歯並びの関係

噛む力が不足すると、歯並びやかみ合わせにも影響します。

顎は舌から受ける刺激だけでなく、噛む刺激も受けることで成長します。噛む力が弱いと、あごが十分に発達せず、永久歯が並ぶスペースが足りなくなることがあります。その結果、

•歯がデコボコに並ぶ(叢生)

•出っ歯や受け口になる

•噛み合わせがずれて、顎関節に負担がかかる

といった問題が起こりやすくなります。

つまり、噛む力を育てることは将来の矯正治療の予防にもつながります。

噛む習慣をつけるために親ができる工夫

1. 食事の時間をゆっくりとる

テレビやスマホを見ながらの「ながら食べ」は噛む回数が減りやすいです。家族で会話を楽しみながら、ゆっくり食事をする時間を作りましょう。

2. 歯ごたえのあるメニューを積極的に

やわらかいものばかりでなく、野菜スティック、ひじき、きんぴらごぼう、ひき肉よりも薄切り肉など、噛む必要がある食材を少しずつ取り入れます。

3. おやつも工夫

スナック菓子やチョコレートでは噛む回数が少なくなります。干し芋、ナッツ、とうもろこし、りんごなど「噛むおやつ」に変えるだけでも習慣が変わります。

4. 楽しみながら噛む

「一口で30回噛もうね」と声かけをしたり、噛む回数を競争してゲーム感覚で取り入れると、子どもも楽しく続けられます。

噛む力が弱いときの注意点

もしお子さんがなかなか噛まない、かみ切れないなどの様子があるときは、単なる習慣だけでなく、

•歯並びやかみ合わせの問題

•舌や口の筋肉の発達不足

•呼吸(口呼吸が多い)

といった要因が隠れていることもあります。歯科医院でチェックしてもらうと安心です。

咀嚼力を高めると全身が元気になる

噛む力が育つと、歯並びや消化だけでなく、姿勢や発音、集中力、肥満予防にも良い影響があります。食事の時間が楽しくなることで、家族のコミュニケーションも増えます。

「よく噛む」は一生の健康習慣。お子さんが成長する大切な時期に、ぜひ意識して取り組んでみましょう。お子さんの食事や生活習慣を見直し、しっかり噛んで楽しく食べる習慣を育てていきましょう。

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