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口腔機能低下症とは?👄💪

2026年3月13日

~気づきにくい“お口の衰え”と検査・予防の大切さ~

「最近むせやすくなった」
「食事に時間がかかるようになった」
「滑舌が悪くなった気がする」
こうした変化を、年齢のせいだと思っていませんか?

それは 口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう) のサインかもしれません。
口腔機能低下症とは、噛む・飲み込む・話すなどのお口の機能が全体的に低下している状態をいいます。
加齢だけでなく、歯の本数の減少、合わない入れ歯、筋力低下、生活習慣の変化なども関係します。
これらの機能は、毎日の生活の中で当たり前のように使っているため、少しずつ衰えても気づきにくいのが特徴です。
しかし放置すると、栄養不足や体力低下、さらには誤嚥性肺炎など、全身の健康に影響を及ぼす可能性があります。

だからこそ、早期の検査と予防がとても重要なのです。

口腔機能低下症の検査とは?

口腔機能低下症は、「ひとつの症状」だけで判断するものではありません。
いくつかの検査を総合的に評価して診断します。

ここでは、それぞれの検査内容と、ご自宅でできる予防法をご紹介します。

① 口腔衛生状態不良(口腔不潔)

検査内容

歯垢(プラーク)や舌苔の付着状況を確認します。
お口の自浄作用(唾液や舌の動きで自然にきれいにする力)が低下すると、汚れが溜まりやすくなります。

放置すると…

・虫歯や歯周病の悪化
・口臭
・誤嚥性肺炎のリスク増加
特に高齢者の場合、口腔内の細菌が肺炎の原因になることがあります。

ご自宅でできる予防

✔ 毎食後の歯みがき
✔ 就寝前の丁寧な清掃
✔ 舌ブラシでやさしく舌清掃(1日1回)
✔ 定期的な歯科クリーニング

さらに、「よく噛むこと」は唾液分泌を促し、お口を清潔に保つ助けになります。

② 咬合力(噛む力)低下

検査内容

専用の測定器具を使い、噛む力を数値で測定します。
噛む力は、単に食べるためだけでなく、あごや顔の筋肉、さらには全身の筋力とも関係しています。

放置すると…

・硬い物を避ける
・食事の偏り
・あごの筋力低下
・全身の筋力低下
噛めなくなると、自然とやわらかい物ばかりになり、栄養バランスも崩れやすくなります。

ご自宅でできる予防体操

✔ 左右バランスよく噛む習慣
✔ ガムトレーニング(ガムをゆっくり噛む)
✔ 「一口30回噛む」を意識
✔️硬いもの(スルメイカや干し芋など)を噛む

噛む回数を増やすだけでも、あごの筋肉はしっかり鍛えられます。

③ 舌や唇の動き(口腔運動機能)

検査内容

「パ・タ・カ」をできるだけ速く発音し、回数を測定します。
これは舌や唇の動きの速さ・協調性を確認する検査です。

放置すると…

・滑舌の悪化
・食べこぼし
・飲み込みの低下
口周囲の筋肉が衰えると、食事や会話に支障が出てきます。

ご自宅でできる体操

✔ 口を大きく開けて「あいうべ」体操(1日3セット)
✔️早口言葉をしてみる
✔ ほほをふくらませる・すぼめる
テレビを見ながらでもできる簡単な体操です。

継続することで効果が期待できます。

④ 舌圧(舌の力)

検査内容

舌でセンサーを押し、力を測定します。
舌は食べ物をまとめ、飲み込むためにとても重要な役割を担っています。

放置すると…

・飲み込みにくい
・むせやすい
・誤嚥のリスク増加

ご自宅でできる体操

✔ 舌を上あごに押しつけ5秒キープ
✔ 舌を前に出して左右に動かす
✔ 舌回し体操(歯ぐきに沿ってぐるりと回す)
1日数分でも続けることが大切です。

⑤ 咀嚼能力(噛み砕く力)

検査内容

検査用グミを噛み、どれくらい細かくなるかを確認します。
自分では噛めているつもりでも、実際には十分に噛めていないことがあります。

放置すると…

・栄養不足
・食事時間の延長
・消化不良

ご自宅でできる予防

✔ 少し歯ごたえのある食材を取り入れる
✔ よく噛んで味わう習慣
✔ 両側で噛む練習
「やわらかい物ばかり」に偏らないことが大切です。

⑥ 口腔乾燥(ドライマウス)

検査内容

唾液量を測定します。
唾液は、細菌を洗い流し、飲み込みを助ける大切な役割があります。

放置すると…

・虫歯
・歯周病
・飲み込みにくさ

ご自宅でできる対策

✔ こまめな水分補給
✔ 唾液腺マッサージ
唾液腺マッサージは、耳の下やあごの下をやさしく円を描くように行います。

⑦ 嚥下(飲み込み)機能

検査内容

むせの有無や飲み込みの様子を確認します。

放置すると…

・誤嚥性肺炎
・食事への不安
・食欲低下

ご自宅でできる体操

✔ 嚥下おでこ体操
✔ ブローイング(ストロー吹き)
✔ 姿勢を正して食事する
姿勢を整えるだけでも飲み込みは改善します。

なぜ早期検査が大切なの?

口腔機能低下症は、痛みがないまま進行します。

しかし、初期であれば
トレーニングや生活習慣の見直しで改善が期待できます。
お口の機能は「使えば維持できる機能」です。
反対に、使わなければ衰えてしまいます。
早めのチェックと継続的なケアが、健康寿命を延ばします。

まとめ

口腔機能低下症は、
・口腔不潔
・噛む力の低下
・舌の力の低下
・飲み込みの低下

などが複合的に起こる状態です。
ですが、
✔ 毎日のケア
✔ 簡単な体操
✔ 定期的な検査
で予防・改善が可能です。

口腔機能低下症は“全身の健康”とつながっている

お口の機能は、単に「食べる」ためだけのものではありません。
しっかり噛めることで脳に刺激が伝わり、認知機能の維持にも関係するといわれています。
また、よく噛むことで唾液が分泌され、消化を助けるだけでなく、細菌の増殖を抑える働きもあります。

さらに、噛む力が弱くなると柔らかいものばかり選ぶようになり、
・たんぱく質不足
・低栄養
・筋力低下(サルコペニア)
につながる可能性があります。

飲み込む力の低下は、誤嚥性肺炎のリスクを高めるだけでなく、
「食べるのが怖い」「むせるのが不安」という心理的ストレスにもなります。

つまり、口腔機能低下症は

“お口だけの問題ではなく、全身の健康寿命に直結する問題” なのです。

こんな方は一度チェックを

次のような症状はありませんか?
□ 食事に30分以上かかる
□ 水やお茶でむせることがある
□ 固いものを避けている
□ 口が乾きやすい
□ 発音がはっきりしない
□ 体重が減ってきた
ひとつでも当てはまる場合は、早めの検査がおすすめです。

「年だから仕方ない」と思ってしまいがちですが、お口の機能はトレーニングによって改善が期待できます。

歯科医院でのサポート内容

当院では、口腔機能低下症の検査だけでなく、
✔ お一人おひとりに合わせたトレーニング指導
✔ 噛み合わせのチェック
✔ 入れ歯の調整
✔ クリーニングによる口腔環境の改善
✔ 食事・栄養のアドバイス
まで、総合的にサポートしています。

特に大切なのは「継続」です。
正しい方法で、無理なく続けることが改善への近道になります。

今日からできる「ながら習慣」

忙しい方でも取り入れやすい体操などでは特別な道具は必要ありません。
毎日の習慣に少し加えるだけで、お口の筋力は維持できます。

お口の衰えは、気づいた「今」がはじめどき

口腔機能低下症は、静かにゆっくり進行します。
しかし、早期発見・早期対策で十分に改善が見込める症状です。
「まだ大丈夫」ではなく、
「今のうちにチェックしておこう」
という意識がとても大切です。

お口の健康を守ることは、
これからの人生をより元気に、より楽しく過ごすための第一歩です。
少しでも気になる症状がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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