みなさんこんにちは😃
安佐南区・可部・高陽・白木からも通いやすい、安佐北区にある歯科医院(歯科・歯医者)、かわもと歯科こども歯科クリニックの歯科衛生士の土井です。
今日は【歯周ポケットが深いとなぜいけないのか?】についてお伝えしていきます!
皆さん定期的に歯科を受診していますか?
定期健診の時に、歯と歯茎の境目の溝を細い器具で測る検査を受けたことはありますか?
検査結果の説明を聞く時に、、、
「歯周ポケットが深くなっていますね」「ポケットが4ミリ以上あるので、注意が必要です」こんなふうに言われたことはありませんか?でも、「歯周ポケットが深い」と言われても、なぜそれがいけないのか、ピンとこない方も多いと思います。
歯周ポケットとは何か?
なぜ深くなるのか ?
深くなると何が起きるのか?
どうやって予防・改善できるのか?
というポイントをわかりやすくご説明します。
■ 歯周ポケットとは?
まず、「歯周ポケット」という言葉を説明しましょう。
歯周ポケットとは、【歯と歯ぐき(歯肉)の間にある溝(すき間)】のことです。
健康な状態でも、歯と歯ぐきの間には1~2ミリ程度の自然な溝があります。これは正常で、特に問題ありません。
しかし、この溝に歯垢(プラーク)や歯石がたまって炎症が起こると、歯ぐきが腫れたり、歯を支えている骨(歯槽骨)が徐々に溶けてしまい、溝が深くなっていくのです。これが「歯周ポケットが深くなる」という状態です。
■ なぜ歯周ポケットが深くなるのか?
主な原因は「歯周病」です。
歯周病は、歯の周りに細菌(歯周病菌)が増えて、歯ぐきに炎症を起こし、最終的には歯を支える骨が破壊されてしまう病気です。
~お口の中に潜む“見えない敵”~
「歯周病の原因は歯周菌です」とよく言われますが、そもそも歯周菌とはどんな菌なのでしょうか?
■ 歯周菌とは?
歯周菌とは、歯周病を引き起こす細菌のことです。
私たちの口の中には、もともと何百種類もの細菌がすんでいて、その多くは無害です。しかし、その中には、歯ぐきや骨をじわじわと壊していく悪玉菌も存在します。
代表的な歯周菌には、次のような種類があります。
•ポルフィロモナス・ジンジバリス(P. gingivalis)
歯周病の進行に大きく関わる悪玉菌。強い毒素を出します。
•トレポネーマ・デンティコラ(T. denticola)
歯ぐきの組織を分解し、炎症を悪化させます。
•タンネレラ・フォーサイシア(T. forsythia)
慢性的な歯周病に関与している菌です。これらの菌は、歯と歯ぐきのすき間(=歯周ポケット)にたまり、そこでどんどん増殖して炎症を引き起こします。
■ 歯周菌が増えるとどうなるの?
歯周菌が増えると、歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。
初めは「歯肉炎」という軽い状態ですが、放っておくと「歯周炎」へと進行し、歯を支える骨が溶けてしまいます。最悪の場合、歯が抜け落ちてしまうこともあります。
怖いのは、歯周病はほとんど痛みがなく進行すること。気づいたときには、かなり進んでいることも少なくありません。
■ 歯周菌を減らすには?
歯周菌は、完全にゼロにすることはできませんが、数をコントロールすることが大切です。
特に問題なのは、初期段階では痛みがほとんどないこと。
気づかないうちに進行してしまい、気づいたときには歯周ポケットが深くなっているというケースが少なくありません。
また、以下のような要因も歯周ポケットを深くする原因になります。
【 不十分な歯みがき】
歯と歯ぐきの間の汚れが残ると、そこに細菌が繁殖して炎症を起こします。
【喫煙】
タバコは歯ぐきの血流を悪くし、炎症が悪化しやすくなります。
【 ストレス・睡眠不足】
免疫力が下がることで、歯周病の悪化を早めることがあります。
【歯並びの悪さや噛み合わせの問題】
磨き残しができやすくなり、歯ぐきへの負担も大きくなります。
■ 歯周ポケットが深くなると何がいけないの?
では、歯周ポケットが深くなると、具体的にどんな問題が起きるのでしょうか?
わかりやすくまとめると、次のようなリスクがあります。
1.歯周病がどんどん進行してしまう
歯周ポケットが深くなると、その中に歯垢や歯石、細菌がたまりやすくなります。しかも、深いところは歯ブラシが届きにくいため、セルフケアでは取り除けません。
結果として炎症が慢性化し、歯を支える骨がどんどん溶かされていくのです。
2.最終的には歯が抜けてしまう
歯周病が進行すると、歯を支える骨がなくなって、歯がグラグラしてきます。
さらに悪化すると、抜歯しなければならないケースもあります。
実際、歯を失う原因の第1位は虫歯ではなく、「歯周病」です。
3.お口のニオイ(口臭)の原因になる
歯周ポケットの中にたまった歯垢や細菌は、悪臭のもとになります。
とくに深いポケットは細菌の温床になりやすく、強い口臭の原因にもなります。
4.全身の健康にも悪影響がある
近年の研究では、歯周病菌が血管を通じて全身に広がり、
•糖尿病の悪化 •心臓病や脳梗塞のリスク増加 •早産・低体重児出産のリスクなど、全身の病気との関わりも指摘されています。つまり、歯周ポケットが深いというのは、お口の問題だけでなく、体全体の健康にも影響する重大なサインなのです。
■ 歯周ポケットの深さはどうやってわかるの?
歯周ポケットの深さは、歯科医院で専用の器具(プローブ)を使って測定します。
1本1本の歯に対して、3~6か所ほど深さを測り、数値で記録し
•健康な歯ぐき:1〜2ミリ
•軽度の歯周病:3〜4ミリ
•中等度の歯周病:5〜6ミリ
・重度の歯周病:7ミリ以上
このように、数値が大きくなるほど歯周病が進行していると考えられます。
■ 歯周ポケットは治るの?
結論から言えば、完全に元に戻ることは難しいですが、進行を止めたり浅くすることは可能です。
定期的な歯科検診とクリーニング
歯科医院では、歯周ポケットの中の汚れを専用の器具で徹底的に除去します(スケーリングやルートプレーニング)。
これによって炎症を抑え、ポケットの深さが浅くなることがあります。
毎日の丁寧な歯みがき
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスの併用が効果的です。
正しい方法は歯科衛生士からアドバイスを受けると安心です。
生活習慣の改善
•タバコをやめる
•睡眠をしっかりとる
•バランスのよい食事を心がける
これらも歯周病の予防・改善に役立ちます。
■ まとめ:歯周ポケットは「歯ぐきからのSOS」!
歯周ポケットが深くなることは、歯周病が進行している証拠です。
自覚症状がなくても、お口の中ではじわじわとダメージが進んでいる可能性があります。
だからこそ、定期的な検診で早期発見・早期対応が大切です。
■ お口の健康を守る第一歩を、私たちと一緒に
かわもと歯科こども歯科クリニックでは、
歯周病のチェックやクリーニング、正しいブラッシング指導など、患者さんの歯ぐきの健康を守るサポートを行っています。
「歯周ポケットが深いと言われた」
「最近歯ぐきが腫れやすい」
「口臭が気になる」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
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