歯科医師から市民の皆様へ【7つのおねがい】
①マスクをしてください
私たちは病気をうつさないためにマスクをしています。 「他人からうつされない」と同時に「他人にうつさない」 ことを大切にしてください。 歯科医師や歯科衛生士から、治療で患者さまへ新型コロナ ウイルスをうつしたという報告は、全国で1例もありません。
②手を洗ってください
感染予防の基本は手を洗うことです。 私たちは感染対策の基本(スタンダードプリコーション)を 守り、毎日数え切れないほど手を洗います。 患者さんのお口を触る時は必ずグローブをします。 診療室の中はとても清潔に保たれています。待合室から診療室に入る時は必ず手を洗ってください。 歯科医院から出る時にも必ず手を洗ってください。(当院の場合はアルコール消毒で対応しております。)
③無理をせず、家で休んでください
新型コロナウイルスは、弱った体に入り込みます。体調の悪 い時は、外出は控えてください。自分では元気だと思って も、熱がある時や咳が出る時は家で休んでください。 私たちも体調が悪い時は仕事をしません。 お互い思いやりの気持ちで「他人にうつさない」「不快な 思いをさせない」ように心がけましょう。
④うがい・歯みがきをしてください
ウイルスは、口やのどの粘膜に触れただけでは感染しませ ん。正しいうがい・歯みがきによって、感染のリスクを下 げることができます。 口の中が不衛生だと、誤嚥性肺炎・細菌性肺炎のリスクが 上がり、ウイルス性肺炎が重症化しやすいことが知られて います。介護現場等での口内環境の悪化は、特にリスクを 高めます。 命を守るためにも、口の中の衛生が大切です。
⑤むし歯を放っておかないでください
むし歯を放っておくと、やがて歯を失うことになります。 噛む機能が足りないと、糖質偏重の食事になりがちです。 タンパク質不足が進行し、免疫力の低下を引き起こし、ウ イルスに感染しやすい体となります。 コロナに負けない体づくりは、栄養、運動、社会参加の3 つです。未病の改善を心がけましょう。
⑥メインテナンスは継続してください
検診とは、むし歯の有無や歯周病の進行を調べること。 メインテナンスとは、むし歯や歯周病を進行させないために歯科医院で計画的に維持管理すること。検診とは目的・内容が違います。 メインテナンスは計画的な治療の一環です。継続していただくようお願いいたします。特にご高齢の方はフレイル(※)、オーラルフレイルの予防に注意することがより一層必要となります。
(※)フレイルとは、加齢により心身が老い衰えた状態
⑦かかりつけ歯科医に相談してください
お口の中の病気はむし歯や歯周病だけではありません。 舌の病気、顎の病気、骨の病気などさまざまです。これらの 病気をいち早く発見し、治療することによって救われる命が たくさんあります。 今は歯科医師の判断で延期する治療もございますが、 治療 やメインテナンスの継続・延期は、ご自身で判断なさらずに 必ず「かかりつけ歯科医」にご相談ください。
大切な8つ目のおねがい
新型コロナウイルスに対して、患者さんを助けるために、 医療従事者はみんな頑張っています。 そんな中、風評被害で医療従事者が乗車拒否されたり、お 子さんが通園を断られたり、という事が起こっています。 感染が怖いのは医療従事者も同じ。 それでも、みんなの命を守るために闘ってくれている人々 に、感謝とエールを送れる社会でありたいです。
私たち歯科医療従事者も、県民のみなさまの健康寿命延伸 のために、頑張ってまいります。
新型コロナウイルスを「正しく恐れて」健康で豊かな生活を取り戻そう!
この文章は、神奈川県歯科医師会から県民のみなさまへ【7つのおねがい】を一部改変して掲載しております。