予防矯正と普通の矯正治療と何が違うの?
どんな効果があるの?
子どもの歯並びについて「このままで大丈夫なのか?」、「将来、矯正が必要になるのでは?」と不安を感じる保護者の方は多いでしょう。
そんな中、近年注目されているのが「予防矯正」です。
では、予防矯正とは何か? 通常の矯正治療とどのように異なり、どんな効果があるのか?を今回は詳しく解説していきます。
1. 予防矯正とは?
予防矯正とは、以前(2025.03.09)のブログにも詳しく書きましたが、子どもの成長を利用して顎の発育をコントロールし、将来的に歯並びを良くするための治療法のことです。
一般的な矯正治療が「すでに乱れた歯並びを整える」ものであるのに対し、予防矯正は歯並びが悪くなるのを未然に防ぐことを目的にしています。
特に子どもの歯並びや噛み合わせの問題は、顎の成長や生活習慣が大きく関与しているため、幼少期から注意していくことで、重度の歯並びの乱れを防ぐことが可能です。
2. 普通の矯正治療との違い
予防矯正と通常の矯正治療の違いを、治療の目的・開始時期・治療方法の観点から比較してみましょう。
① 治療の目的
予防矯正は悪くならないように「未然に防ぐ」ことを目的とし、通常の矯正は悪い歯並びを「治療する」ことを目的としています。
② 治療開始時期
予防矯正は、顎の成長が活発な小児期に行うことで、大人の矯正よりも自然な歯並びへ誘導しやすくなります。
③ 治療方法
予防矯正では、主に顎の成長をコントロールする装置を使い、通常の矯正治療では直接歯を動かす装置を使用します。
3. 予防矯正の具体的な効果
予防矯正を行うことで、以下のような効果が期待できます。
① 将来的に本格矯正の必要がなくなる、または負担が軽減される
予防矯正を行うことで、顎の大きさや歯の生えるスペースを確保できるため、永久歯が整いやすくなることが期待できます。その結果、本格的な矯正治療を回避できたり、矯正が必要になったとしても抜歯のリスクが減り、治療期間も短縮することが可能になります。
② 顎の発育を正常に促し、噛み合わせを整える
子どもの顎は成長とともに形が変わるため、予防矯正で適切な誘導をすることで、将来的な噛み合わせのズレを防ぐことができます。噛み合わせが悪いと、咀嚼の効率が下がるだけでなく、顎関節症や姿勢の悪化にもつながるため、早めの対策が重要です。
③ 口呼吸の改善や正しい舌の動きの習得
歯並びの乱れは、口呼吸や舌のクセによって悪化することがあります。予防矯正では、**筋機能矯正装置(MFT:口腔筋機能療法)**を取り入れることで、正しい舌の動きや鼻呼吸の習慣を身につけることができ、歯並びの乱れを根本から改善できます。
④ 発音や顔のバランスを整える
歯並びが悪いと、発音に影響を与えることがあります。例えば、前歯が開いている「開咬(かいこう)」の場合、「サ行」や「タ行」の発音がしづらくなることがあります。また、下顎が後退した状態だと口元が引っ込んで見えたり、出っ歯が目立つ場合には口元の突出感が強くなることも。予防矯正を行うことで、顔のバランスや発音の改善につながることもあります。
⑤ むし歯や歯周病のリスクを軽減
歯並びが悪いと、歯磨きがしにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。予防矯正で歯並びを整えることで、歯ブラシがしっかり届くようになり、口腔内の健康を維持しやすくなります。
4. まとめ
予防矯正は、歯並びが悪くなる原因を早期に取り除き、将来的な矯正治療の負担を軽減するためのアプローチです。
通常の矯正治療が「乱れた歯並びを治す」ものなら、予防矯正は「歯並びが悪くなるのを防ぐ」ためのもの。顎の成長が活発な時期に行うことで、抜歯や本格矯正のリスクを減らし、より自然な歯並びへと導くことができます。
特に、成長期の子どもは生活習慣や舌のクセなどが歯並びに大きく影響するため、保護者の方が早めに気づいて対応することが大切です。
お子さんの歯並びについて少しでも気になることがあれば、早めに歯科医院で相談してみましょう!
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