「口腔機能発達不全症」ってなに?
最近「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」という言葉を耳にする機会が多くないでしょうか?
この「口腔機能発達不全症」とは、子どもが成長・発育する過程で、 食べる・飲み込む・話す・呼吸するといったお口の周りの機能が正常に発達していない、発達が遅れている状態のことをそう呼びます。
「口腔機能発達不全症」は何が問題なの?
お口の機能がしっかり発達していない場合
・食べ物をしっかり噛めない
・うまく飲み込めない
・発音が不明瞭になる
・口呼吸になりやすい
といった多くの問題が起こります。
つまり、お口の機能が十分に発達していないと健康や日常生活にさまざまな悪影響を及ぼす 可能性があります。
そして、歯科の領域では「歯並びが悪い」という問題と関連が深いです。
↑ 口腔機能発達不全による顎の成長不良によって歯並びがガタガタになった状態
どうして口腔機能発達不全が起こるの?
厚生労働省によると、以下のような生活習慣や環境が関係しているとの見解です。
✅ やわらかい食べ物ばかり食べている → 噛む力が育たない
✅ 赤ちゃんの頃から長期間、吸う癖(指しゃぶり・哺乳瓶の長期使用)がある → 噛む力や舌の動きが育ちにくい
✅ 口呼吸の習慣がある → 口の周りの筋肉がうまく発達しない
✅ 姿勢が悪い・猫背 → 顎の発達に影響する
どうすれば予防できるの?
お口の機能をしっかり発達させるためには、日常生活で次のようなことを意識すると良いでしょう。
🔹 しっかり噛んで食べる(やわらかいものばかりではなく、噛み応えのあるものも取り入れる)
🔹 姿勢よく食べる(猫背だと噛む力がうまく使えない)
🔹 口を閉じて鼻呼吸をする習慣をつける
🔹 食べ方をチェックし、必要なら専門家(歯科医・歯科衛生士・言語聴覚士)に相談する
歯医者さんで何ができるの?
歯科医院では、お口の発達不全をチェックして、必要に応じてトレーニング をすることができます。
例えば…
👄 「舌の使い方」や「噛む力」を鍛えるトレーニング
👄お口を閉鎖して鼻で呼吸するトレーニング
👄 正しい飲み込み方や発音をサポートする
👄 歯並びやかみ合わせを整えることで、お口の機能をサポート
まとめ
「口腔機能発達不全症」は、お口まわりの成長がうまくいかないことで起こる問題ですが、日常の食事や生活習慣を意識することで予防や改善が可能なことが多いです。
ただし、口腔機能の発達は生後すぐにお乳の飲み方、寝る姿勢、ハイハイへの移行、離乳食の与え方などさまざまな要因に影響を受けるため一朝一夕に簡単に改善できる問題でもありません。
「しっかり噛んで食べる」「口を閉じて鼻で呼吸する」「正しい姿勢を意識する」 など、日々の生活でできることを取り入れながら、お子さんのお口の成長をサポートしていく必要があります。
当院では、この「口腔機能発達不全症」に対して「顎顔面の成長・発育」という視点から、お口の周りの機能訓練をメインに「予防矯正」という取り組みを行っております。
この子はワイヤーなどのいわゆる矯正装置を一切使わずに、「予防矯正」(機能訓練だけ)で顎の成長と歯並びの改善を得ることができました。
↑顎のスペースが狭く前歯もガタガタ
↑顎のスペースが広がり前歯も綺麗に整列
お子様は同じ年齢でも、その子の成長・発育・発達に差があります。
気になることがあればできるだけ早い段階(年齢)からお気軽にご相談いただくことを推奨します。